コーヒーの生豆を出荷する時に使う 麻袋。大きくて丈夫な作りのため、さまざまなものに再利用できます。コーヒーを入れるのに麻袋が使われている理由や印字の意味を知ることで、よりコーヒー通へと近づけるでしょう。また、麻袋を再利用することは環境への配慮につながります。
1.コーヒーの麻袋とは?
麻袋には、生産地の情報やラベルが印字されています。ここでは、麻袋の読み方や歴史、特長、麻袋に印字されている内容などを解説します。
「麻袋」の読み方
麻袋は「あさぶくろ」と読むのが一般的でしょう。ですが、コーヒーの生豆を入れるものは「またい」と呼ばれることが多いです。また、麻の繊維を編み込んで作る袋をドンゴロスと言うため、麻袋のことをドンゴロスと呼ぶことも。
歴史
麻袋には、生産地の情報やラベルが印字されています。ここでは、麻袋の読み方や歴史、特長、麻袋に印字されている内容などを解説します。
「麻袋」の読み方
麻袋は「あさぶくろ」と読むのが一般的でしょう。ですが、コーヒーの生豆を入れるものは「またい」と呼ばれることが多いです。また、麻の繊維を編み込んで作る袋をドンゴロスと言うため、麻袋のことをドンゴロスと呼ぶことも。
歴史
麻は長い歴史を持つ素材で、紀元前1万年前のエジプトでは既に麻の栽培や麻布の製造が行われていたのです。日本では720年に完成したといわれる日本書紀に、麻の一種であるラミーを医療用に使用していたことが記されています。
特長
麻袋に詰められるコーヒーの生豆の量は、産地によって異なるのをご存じでしたか。例えば、ブラジルは60kg、コロンビアでは70㎏、その他の中南米では約69㎏になっています。また、麻袋のサイズもまちまちです。
破れにくく繰り返し使える丈夫さを持ちながらも、通気性に優れているため農作物の変質を防ぎやすいのが大きな特長と言えるでしょう。また、麻は天然繊維なので環境負担が低いのもポイント。麻繊維には毒性がないため、穀物や豆類にも安心して使うことが可能なのです。
優れた素材なのに流通量が多いため、安価で手に入るのも重宝されている理由と考えられます。
印字されている内容
コーヒーの生豆が入った麻袋の印字は、生産地などの情報を表しています。生産地の他にも、輸出国名の番号や輸出業者名、生産国、コーヒーの銘柄、品種、等級、積出国や荷揚げされる港の名前など、さまざまな情報が一目で分かるように記載されているのです。
また、WASHED、UNWASHED(NATURAL)といった精選法についても印字されているのが特長の一つ。WASHEDは水を使った精選法で、UNWASHEDは水を使わない精選法を表しています。
2.コーヒー麻袋の再利用
手元にコーヒーの麻袋がある人は、ぜひ再利用してみてください。捨てるのはもったいないですし、再利用することは環境への配慮につながります。ここからは、コーヒー麻袋の使い道や麻袋がほしい際の購入方法について紹介します。
さまざまな使い道
コーヒーの生豆をたくさん入れても破れない麻袋は、大型で丈夫なためさまざまな用途に利用されています。穀物や農作物を入れるのにはもちろん、郵便物の袋として再利用されたり、土のうの材料になったりすることも。建築資材のクッション代わりやゴミ袋カバーなど、丈夫さゆえに用途の幅が非常に広いのも特長です。
購入方法
コーヒーの生豆をまとまった量で購入すると、麻袋に入れてくれるコーヒーショップもあります。コーヒーの生豆を購入する前に、事前に確認しておくと良いでしょう。もし、まとまった量を購入するのが難しい場合は麻袋だけを購入するのがおすすめです。麻袋だけを販売してくれるコーヒーショップもあります。他にネットショップでも気軽に購入できます。
洗い方
コーヒーショップなどで手に入れた麻袋は、特有のニオイがします。よくある例としては、麻、コーヒーの生豆、石油のようなニオイが混ざったニオイです。再利用する際には、麻袋をしっかりと洗ってニオイを取り除きましょう。洗濯機を使いたくなりますが、麻が解けてきたり印字が消えたりする可能性があるので手洗いをおすすめします。
まずはシャワーで軽く麻袋をすすぎ、バスタブに水を張ってから洗剤を少量加え、麻袋を裏返して押し洗いしてください。軽くすすいで2時間ほど浸け置きしてから、再度押し洗いをして3回ほどすすぎます。最後に陰干しをするのですが、吊るさずに掛けて干すようにしましょう。掛けることで、ほつれの防止に繋がります。
3.コーヒー麻袋のおしゃれな活用法
コーヒーの麻袋は、カフェ風の雰囲気を演出できるので、インテリアとしてもおすすめです。コーヒー麻袋のおしゃれな活用法を紹介しましょう。
タペストリー
コーヒー麻袋の端側を整えて、テーブルの上に置くだけでタペストリーになります。上に食器を置いてランチョンマットのように使用したり、テーブルの真ん中にインテリアとして置いたりと、気分に合わせた使い分けを気軽に楽しめるのもポイント。観葉植物を置くと、よりおしゃれな雰囲気になります。
植木鉢
植木鉢の鉢を、麻袋でカバーしてみましょう。天然素材である麻は、花や観葉植物と親和性が非常に高いのがポイント。鉢を覆うだけで、簡単におしゃれでオーガニックなムードへと変えてくれます。麻袋は土をたくさん入れられるので、水の捌け口を用意してあげればそのまま植木鉢としても利用可能です。
小窓のカーテン
サイズも十分なコーヒー麻袋は、小窓のカーテンにも使えます。突っ張り棒やカーテンクリップで吊るすだけで、おしゃれなカフェ風インテリアの完成です。ナチュラルな麻の質感が、部屋の表情をいつもと違ったものへと変えてくれます。
目隠し
テレビや棚など、隠したい部分に掛けておくだけでもおしゃれな目隠しになってくれます。隠しながら見せる、おしゃれなインテリアが簡単に実現するのが嬉しいポイント。麻袋の印字と生地の厚みが、人気の高い男前テイストなムードを出してくれます。
4.コーヒー麻袋をおしゃれにリメイク
コーヒー麻袋をバッグやカバーなどにリメイクする人もいます。バックや椅子カバーなど、コーヒー麻袋をおしゃれにリメイクする方法を紹介します。
バッグ
丈夫でおしゃれな印字がされているコーヒー麻袋は、大きさにも余裕があるのでバッグにリメイク可能。トートバッグなら、手軽に作れます。
材料は、コーヒー麻袋と裏地や持ち手に使う布、ミシンです。麻袋と裏地用の布を好みの大きさに裁断したら、麻袋の端をほつれ防止に縫っておきます。裁断した麻袋と裏地を一緒に縫い合わせ、持ち手を付ければ完成です。
ファブリックボード
インテリアのアクセントに最適なファブリックボードはコーヒー麻袋と木の板があれば簡単に制作可能です。
用意するものは麻袋と木の板やコルクボードなどの土台とタッカー。土台に合わせて麻袋を裁断したら、タッカーで土台に麻袋を固定してください。固定する前に、印字の位置などをしっかり確認しておくと綺麗に仕上がります。
椅子カバー
脚が取れるタイプの椅子なら、シート部分に麻袋の椅子カバーと付けることができます。用意する材料と道具は、コーヒー麻袋とタッカーと針、マーキング用のチャコペンです。椅子の裏側にあるネジを外し、脚とシートが離れたら制作に入りましょう。
まずはシートを麻袋の上に乗せ、チャコペンで線を引いていきます。四方を折り曲げて、タッカーで留める長さを決めたらチャコペンで印をしておきましょう。線に沿って裁断し、麻袋の表を下にして置いて、シートを乗せます。麻袋の端を折りこみ、タッカーで留めてから脚とシートをネジで取り付けて完成です。
5.コーヒー麻袋をおしゃれに再利用しよう
コーヒーの生産地のラベルがプリントされていて丈夫なコーヒー麻袋は、いろいろなものに再利用できます。小窓のカーテン代わりにしたり、タペストリーとして活用したりすれば、カフェのような空間を演出できるでしょう。またバッグにリメイクする人も多いです。コーヒーの生豆を購入して麻袋を手に入れた時は、ぜひおしゃれに再利用してみてください。