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オーガニックコーヒーの魅力は?美味しく味わうための保管方法も伝授

オーガニックコーヒーとは、農薬や化学肥料を使わない有機栽培によって生産されたコーヒーを指します。手間のかかる農法によって栽培され、厳しい基準をクリアしたものだけがオーガニックコーヒーとして認められるのです。この記事では、オーガニックコーヒーの特長や選び方、保管方法などを紹介します。

1.オーガニックコーヒーとは

オーガニックコーヒーとはどういったコーヒーを指し、普通のコーヒーと何が違うのでしょうか。まずは、オーガニックコーヒーが通常のコーヒーと異なる点を解説していきます。

有機栽培で生産されたコーヒー

オーガニックはあらゆる分野でよく使われている言葉なので、馴染みがあるかもしれません。オーガニックという英語は、日本語で有機といった意味を持っています。

農業の世界では、有機とは化学肥料や農薬を使用しない栽培法のこと。肥料には腐葉土や農作物の廃棄物、動物の糞などを活用します。有機栽培やオーガニック農法とも呼ばれている、健康志向の昨今、非常に注目が高まっている体に優しい栽培方法です。

オーガニックコーヒーは、このような有機栽培によって生産されたコーヒーのことを指します。肥料が自然由来のものというだけではなく、除草剤や殺虫剤も使用しないため、通常のコーヒーと比較すると非常に手間がかかるのが特長とも言えるでしょう。

厳しい条件を満たした希少なコーヒー

オーガニックコーヒーには、非常に厳しい認定基準が定められています。

ひとつは、過去3年以上にわたって農薬、殺虫剤、化学肥料などをいっさい使用していない土壌で栽培された原料を使用していること。3年のうちに一度でも化学肥料や農薬を使用していると、オーガニックコーヒーとは認定されません。

また、コーヒーを加工する工程で、添加物や加工補助剤をいっさい使用していないことも条件となっています。

オーガニックコーヒーを始めとする有機農業製品を認定する機関は複数あり、国際機関であるOCIA(国際有機農作物改良協会)やアメリカ独自の機関であるUSDA(オーガニック認定全米統一基準)などが代表的です。

このような機関で認定を受けたコーヒーが日本に渡ってくるわけですが、日本ではさらにJAS規格の適合検査を受ける必要があります。適合検査を通過し、パッケージに有機JASマークが表記されているコーヒーこそが正真正銘のオーガニックコーヒーと言えるのです。

2.オーガニックコーヒーの特長と魅力

オーガニックコーヒーの味わいや魅力はどのようなものなのでしょうか。通常のコーヒーとは少し違った点について紹介します。

味わいや風味はさまざま

オーガニックコーヒーで最も気になるのは、味わいや風味の違いではないでしょうか。通常のコーヒーにさまざまな種類が存在するように、オーガニックコーヒーも多種多様なものが販売されています。味わいや風味のバリエーションも幅広いため、一概にこうと決められないのが通常のコーヒーと共通していると言えるでしょう。

ひとつ覚えておきたいのは、オーガニックコーヒーの認定は有機栽培の認定であって味を保証するわけではないということ。中には、コーヒーの香りや苦味が強く出るものもあります。自分の好みに合ったオーガニックコーヒーを探すのも、楽しみ方のひとつかもしれません。

栄養価は普通のコーヒーと同等

オーガニックと聞くと、なんとなく健康に良いイメージがあるのではないでしょうか。確かに農薬や化学肥料を使用していないので、体に対する影響は少ないかもしれません。しかし、オーガニックコーヒーに関して言うと、栄養価的には通常の栽培方法のコーヒーとは変化がないのです。

ただし、オーガニックコーヒーは通常のコーヒーと比較すると、苦味成分の一つであるポリフェノール(クロロゲン酸)が多い傾向とも言われています。通常のコーヒーよりも苦味が強く出るものが多いのは、このことが関係していると考えられるでしょう。

環境問題への配慮につながる

有機栽培の大きな特長は遺伝子組換えを行わず、化学肥料、農薬、殺虫剤、添加物を使用しないことです。肥料は天然由来のものを活用するので、環境の目線から見ると非常にエコな栽培方法と言えるでしょう。農薬の残留を気にする心配もないので、健康志向の方にもおすすめです。

完全なオーガニックコーヒーを見極めるには、パッケージの表記に注目してみてください。日本では有機JAS規格をクリアした製品にしか、商品名に有機やオーガニックという表記を使えません。ただし、有機JASに認証されたコーヒーの生豆を使用すれば、有機認定されていない工場で加工したものでも原材料名には有機コーヒー豆の表記が使えるのです。

「日本では有機JAS規格をクリアした製品にしか、商品名に有機やオーガニックという表記を使えません。」

判別するには、この点に注目します。有機認定されていない工場で加工されたコーヒーは原材料に有機コーヒー豆と表示できますが、商品名に有機栽培コーヒーと表示することはできません。もし完全なオーガニックコーヒーを購入したいのであれば、商品名に有機栽培コーヒーの記載があるものを選んでみてください。

また、オーガニックと聞くと価格が高いイメージがありますが、コーヒー豆に関してはそれほどの価格差は見られません。昨今では、コーヒー農家が不利な取引とならないよう、フェアトレードが行われているため、オーガニックコーヒーに参入する農家も増えてきました。生産者も安心して参入できる環境が整ってきたとも言えます。

フェアトレードに関しては、こちらの記事で詳しく解説しています。

3.自宅で楽しむオーガニックコーヒー

最近では、オーガニックコーヒーの商品ラインナップも豊富になってきました。自宅でも気軽に楽しめるので、試してみてはいかがでしょうか。こちらではオーガニックコーヒーの選び方や、淹れ方について紹介します。

オーガニックコーヒーの選び方

手軽にオーガニックコーヒーを楽しみたいのであれば、粉になっているものを購入すると良いでしょう。本格的にオーガニックコーヒーを淹れたいという方は、挽く前のコーヒー豆から選んでみてください。

オーガニックコーヒーにも通常のコーヒーと同様に、ストレートとブレンドが存在します。標高や土壌にとっても味わいが異なるので、原産国から選ぶという方法もおすすめです。

また、オーガニックコーヒーにはカフェインレスのものがあるのもポイント。妊娠中の方や寝る前にコーヒーを飲みたい時は、カフェインレスのオーガニックコーヒーを楽しんでみてはいかがでしょうか。

オーガニックコーヒーの淹れ方

コーヒーマシンならコーヒー粉をセットするだけで自動で行ってくれるので、手軽に美味しいオーガニックコーヒーが飲めるでしょう。

ハンドドリップで本格的に淹れるなら、お湯は90℃程度が理想的。最初にお湯を少量注ぎ、30秒ほどじっくりと蒸らすのがポイントです。その後お湯を3回に分けてゆっくりと、のの字を描くように注いでいきます。

ドリップコーヒーの美味しい淹れ方については、こちらの記事でも詳しく紹介しているのでぜひチェックしてみてください。

オーガニックコーヒーの保管方法

オーガニックのものに限らず、コーヒーは高温多湿と直射日光、温度変化を避けることが重要です。梅雨などの湿気が多い時期は、冷暗所で保存するようにしてください。冷蔵庫で保管する場合はしっかりと密閉できる容器に入れるようにしましょう。

こちらの記事でも、コーヒー豆の鮮度を保つ保管方法を解説しています。

オーガニックコーヒーに合う食べ物

オーガニックコーヒーに、オーガニックなお菓子やスイーツを合わせて、体に優しいコーヒーブレイクを楽しんでみてはいかがでしょうか。全粒粉や米粉、きび砂糖を使用したおやつを添えて、自然で優しい風味とコーヒーの苦味の組み合わせを味わうのがおすすめです。

4.環境にも体にも優しいオーガニックコーヒーで至福の時間を過ごそう

環境や健康への意識が世界的に高まっている昨今、コーヒー農家もオーガニックコーヒーの生産に対して積極的になっている傾向にあります。オーガニックコーヒーの注目はこれからも続くことでしょう。ぜひ、自然由来の味わいを体験してみてください。

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