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ホンジュラスコーヒーとは?注目されつつある味わいやおすすめの焙煎度を解説

ホンジュラスコーヒーとは、ホンジュラスという国で生産されるコーヒー豆から抽出したコーヒーのこと。この記事ではホンジュラス共和国のことや、ホンジュラスコーヒーの歴史や特長、生産状況などを解説しています。まだホンジュラスコーヒーを飲んだことがない人は、この記事でホンジュラスコーヒーのことを知り、ぜひ飲んでみてください。

1.ホンジュラスコーヒーについて

まずはホンジュラスコーヒーの生産国である、ホンジュラス共和国のことやホンジュラスコーヒーの歴史、コーヒー豆の生産について解説します。

ホンジュラス共和国とは

ホンジュラスは、中央アメリカの中部にある共和国です。国土面積は約11万2千平方キロメートルで、日本の約3分の1ほどの面積。人口は約959万人(2018年)です。国土のほとんどが山地で平地は20%ほど、温暖な気候と火山性の豊かな土壌、標高の高い地など、高品質なコーヒー豆を生産できる条件が揃っています。マヤ文明や山岳地帯の奥深い森に閉ざされた王国があることから、神秘に満ちた国とも言われています。

ホンジュラスコーヒーの歴史

どのようにして、ホンジュラスにコーヒーノキが伝わったのか、詳しくはわかっていません。1970年にホンジュラス・コーヒー協会(IHCAFE)が設立され、高品質なコーヒー豆の生産が推奨されました。その後2001年頃から、ホンジュラスでコーヒー豆の生産が発展し始めたのです。

しかし12年と13年に国家非常事態が宣言されるほど、さび病が深刻な問題となりました。そのため国を挙げて復興を行い、16年と17年にはコーヒー豆の生産量が世界第5位となり、中米最大のコーヒー豆生産国に。現在ではスペシャルティコーヒーも多く産出されています。

ホンジュラスコーヒーの生産状況

ホンジュラスでは年間約7,450千袋(2018年)が生産され、その多くが輸出されています。品種は基本的にアラビカ種。東西にのびる2,000m級の山沿いに産地が集中し、小規模農園によってシェードツリー(日よけの木)をコーヒーノキと一緒に植える有機栽培が行われています。

収穫は11月から3月の間ですが、この時期は雨が多く、生豆を乾燥させるのが難しいため、天日乾燥と機械乾燥を併用しています。精選方法は水洗式がメインです。ホンジュラスではトレーサビリティを取り入れており、どの農家が生産し、どの生産者団体が関わっているのか細かな生産履歴がわかるようになっています。

2.ホンジュラスコーヒーの格付けとCOE

ここではホンジュラスコーヒーの格付けや、コーヒー業界で有名な品評会であるCOEについて紹介します。

ホンジュラスコーヒーの格付け

ホンジュラスでは栽培地の標高によって格付けが行われています。標高1200m以上の高地で栽培されたものは、ホンジュラスのコーヒー豆の最高品質であるSHGに分類されます。続いて標高900~1200mで栽培されたものがHG。標高600~900mで栽培されたものがCSとなっています。

ホンジュラスのCOE

COE(カップオブエクセレンス)とはスペシャルティコーヒー業界の中で、最も有名な品評会です。生産国ごとに毎年行われています。COEの審査は三段階で、最初に最低基準を満たしているかの審査が行われ、次に国内審査員によって審査されます。最後の国際審査員による審査で、最低87点のスコアを獲得すればCOE入賞です。平均点90点以上を獲得するとプレジデンシャル・アワードと呼ばれるさらに大きな賞を受賞します。三段階の審査ですが、品質は5回以上にわたって評価が行われます。

ホンジュラスではCOEに30もの農園が入賞。そのうち6つの農園がプレジデンシャル・アワードを受賞しています。このことからホンジュラスでは多くの農園で高品質なコーヒー豆を生産していることがわかるでしょう。

3.ホンジュラスコーヒーの特長とおすすめの焙煎度

最後にホンジュラスコーヒーの特長と、おすすめの焙煎度を紹介します。ホンジュラスコーヒーは生産地域によって風味が異なり、焙煎度合いによっても風味が変わります。この記事を参考にいろいろなホンジュラスコーヒーを楽しんでみてください。

ホンジュラスコーヒーの特長

ホンジュラスコーヒーは甘い香りが特長のコーヒーです。軽めの口当たりですっきりとした味わいとバランスの良さも感じられます。ホンジュラスではさまざまな地域でコーヒー豆の生産が行われており、地域ごとによる風味の違いも楽しめるのです。

ホンジュラスコーヒーの主な生産地域は6つで、コパンではココアのような甘みとコクのあるコーヒー豆を生産しています。オパラカのコーヒーはバランスの良い風味で、ブドウやベリーのようなフレーバーが特長です。モンテシージョはオレンジや桃のようなフレッシュな酸味とコクのあるコーヒー。

コマヤグアは甘酸っぱい酸味があり、チョコレートのような香りがします。アガルタはトロピカルフルーツのような風味で、チョコレートやキャラメルのような香りを楽しめます。エルパライソのコーヒーは甘みがあり、柑橘系のフレーバーです。ぜひ生産地域ごとのコーヒーの飲み比べもしてみてください。

おすすめの焙煎度

ホンジュラスコーヒーは焙煎度合いによっても風味が大きく変わります。深煎りにすると酸味が苦味に変わるため、深煎りのブレンドとして使われることもあるのです。

ペーパードリップでの抽出する時は浅煎りがおすすめ。アメリカンコーヒーとして飲むと、ホンジュラスコーヒーの軽やかな味わいを楽しめます。ペーパードリップでアメリカンコーヒーを作る時は、通常よりも少しお湯を多めにしてください。粒度は中細挽きか中挽きにして、お湯の温度は高めが良いでしょう。お湯の温度を高くすることで、コーヒー粉が良く膨らみ湯だまりしにくくなります。

食後にホンジュラスコーヒーを飲みたい時は、フレンチプレスでの抽出がおすすめです。中深煎りにするとコクが増し、少し短めの時間で抽出すると軽やかに仕上がり、飲みやすくなります。

4.ホンジュラスコーヒーの知識を深めて味わいを楽しもう

ホンジュラスコーヒーはすっきりとした味わいと、甘い香りが楽しめるコーヒーです。中米最大のコーヒー豆生産国となっているホンジュラスでは、多くの農園がCOEに入賞しています。ぜひ高品質のコーヒーを味わってみてください。またホンジュラスコーヒーは、アメリカンコーヒーとして飲むのがおすすめです。生産地域によっても風味が異なるので、さまざまなホンジュラスコーヒーを楽しんでみてください。

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