カフェオレとカフェラテは、言葉も色も似ていてなんだか区別がしにくいですよね。どちらも「コーヒーの味」がするので、適当に選ぶことも多いのではないでしょうか。
実は、この2つ。コーヒーの種類やミルクの温め方などで大きな違いがあるんです!作り方や味もそれぞれに特長があるので、そのときの気分や時間帯などで飲み分けられると素敵なコーヒーライフが送れます。
ここでは、
「カフェオレとカフェラテは何が違う?」
「美味しい飲み方は?」
と気になるあなたへ、似たコーヒー「カプチーノ」「カフェモカ」にも触れながら、違いとコーヒー豆から入れるそれぞれの美味しい淹れ方&飲み方をご紹介。この記事を読めば、カフェオレ・カフェラテ・カプチーノ・カフェモカの飲み分けができるようになります!
Index
1.カフェオレ・カフェラテの違いって?
【共通】ミルク(牛乳)を入れたもの
カフェオレとカフェラテは、抽出したてのレギュラーコーヒーより甘みがある飲みもの。コーヒーに「ミルク」が入っており、日本語ではどちらも「ミルク入りコーヒー」または「コーヒー牛乳」と表します。
【違う部分】見比べのポイント
以下の5つをポイントに、カフェオレとカフェラテの違いを見つけていきましょう!
・発祥地(語源)
・コーヒーの種類
・ミルク
・割合
・味
大きなポイントは、そもそもコーヒーの種類が違うということ。たとえば、本格的なカフェオレやカフェラテを飲みたいときは、初めのステップでもあるコーヒー豆選びから変えていく必要があります。また、共通点の「ミルク」も、温め方や入れる量(コーヒーとの割合)の違いで分かれます。
違いをいっきに見てみると・・・
カフェオレとカフェラテ。そして、この2つと似ていて迷いがちなカプチーノとカフェモカ。それぞれのポイントを紹介する前に、簡単な表でまとめてみました。ざっくりと違いをイメージしてみてくださいね。
2.カフェオレ・カフェラテの違い
まずは、「カフェオレ」「カフェラテ」の違いを上記のポイントからみていきましょう。
■カフェオレ
発祥地(語源)
カフェオレはフランス発祥の飲みもの。フランス語でコーヒー牛乳のことを意味しており、正しくは「カフェ・オ・レ(café au lait)」と表します。
・café(=カフェ)|コーヒー
・au(=オ)|前置詞
・lait(=レ)|牛乳
朝の空腹時、目を覚ますために濃いコーヒーを飲むのは胃への刺激が強いため、ミルクで和らげたのが始まりだとか。フランスの家庭では、朝食時にカフェオレをたっぷり飲むのが好まれています。
コーヒーの種類
カフェオレは、レギュラーコーヒーがベース。もっともシンプルで人気なのはドリップ方式を用いたドリップコーヒーで、ミルクを加えるため通常よりやや濃いめで作るのが一般的です。
ミルク
カフェオレのミルクは、コンロなどの火にかけて温めたものを使います。
割合
レギュラーコーヒーとミルクの割合は、ほぼ半分ずつの5:5が基本。お好みで調整してもOKです。
味
カフェオレの味は、マイルドでさっぱり。レギュラーコーヒーの苦みより、ミルクの甘みが感じられクリーミーでまったりしています。
■カフェラテ
発祥地(語源)
カフェラテはイタリア発祥の飲みもの。イタリア語でコーヒー牛乳のことを意味しており、正しくは「カフェ・ラッテ(Caffè Latte)」と表します。
・café(=カフェ)|コーヒー
・latte(=ラッテ)|牛乳
イタリアの喫茶店などでは、コーヒーの種類に限らずミルクが使われていれば「カフェラッテ」に。また、「ラッテ」と注文するとミルクがそのまま出てきます。
コーヒーの種類
カフェラテは、エスプレッソが基本です。エスプレッソとは、コーヒー粉に高い圧力をかけて短時間で抽出したコーヒー。濃度を高くして少ない量で飲むのが一般的で、イタリア発祥の淹れ方です。
ミルク
カフェラテには、「スチームドミルク」を使います。カフェオレと同じ温かいミルクですが、火にかけるのではなく、泡が立たないように蒸気で温めたものです。
割合
エスプレッソとミルクの割合は、2:8が基本。カフェオレよりもミルクをたくさん使います。もともとエスプレッソは味の濃いコーヒーなので、ミルクを多く入れて飲みやすくしているのだとか。
味
カフェラテの味は、エスプレッソ独特のコクのある苦みが感じられます。ミルクの甘みは、カフェオレよりも少なめです。
3.カフェラテと、カプチーノ・カフェモカの違い
エスプレッソにミルクを足して作るカフェラテ。見た目や味が似ている「カプチーノ」「カフェモカ」についてもみていきましょう。
■カプチーノ
発祥地(語源)
カプチーノも、カフェラテと同様イタリア発祥の飲みもの。イタリア語で「カップチーノ(cappuccino)」と表します。
カプチーノは、カトリック教会の一派であるカプチン会の修道士が着る修道服「カップッチョ」が語源だとか。エスプレッソの色が修道服の茶色に似ているから、エスプレッソにミルクを入れたときの様子が修道士の髪型に似ているから、などといわれています。
コーヒーの種類
カプチーノに使うコーヒーは、カフェラテと同じくエスプレッソです。
ミルク
カプチーノには、「スチームドミルク」と「フォームドミルク」を使います。フォームドミルクとは、蒸気で温められながらふわふわに泡立ったミルクのこと。エスプレッソマシンやミルクフォーマーが必要です。
割合
エスプレッソ・スチームドミルク・フォームドミルクの割合は、1:1:1が基本。ここがカフェラテとの大きな違いで、カフェラテにフォームドミルクを加えるとカプチーノになります。
この割合は絶対ではなく、好みに合わせて調整してもOK。エスプレッソに対して、ミルクの割合が多いときは「カプチーノ・キアロ」、少ないときは「カプチーノ・スクーロ」などと呼ばれています。
味
カプチーノは、カフェラテよりもビターな味わい。エスプレッソに対して入れるミルクの割合が少ないので、コーヒーの味が強くなります。
また、ココアパウダーをかけた「カプチーノ・コン・カカオ」や、キャラメルシロップを加えた「キャラメル・カプチーノ」など、トッピングの種類も豊富。泡の表面にイラストや文字を描くことをデザインカプチーノといいます。
■カフェモカ
発祥地(語源)
カフェモカは、アメリカ発祥の飲みもの。英語で「カフェモカ(café mocha、Caffè mocha)」と表します。似た言葉に「モカコーヒー」がありますが、こちらはコーヒー豆の収穫産地を指すブランド名なのでご注意を。
コーヒーの種類
カフェモカは、カフェラテと同じくエスプレッソを使います。アメリカ発祥ですが、イタリア風を意識しているためです。
ミルク
カフェモカは温めたミルクを使い、さらにチョコレートシロップも加えます。ミルクの代わりに、ココアを使うこともあります。
割合
エスプレッソ・ミルク・チョコレートシロップの割合は、2:7:1が基本です。
味
カフェモカには、ほろ苦い風味とふんわりとした甘さがあります。チョコレートソースを加えているぶん、カフェラテよりも甘みが強いコーヒーです。
また、いろんなトッピングで味をアレンジしやすいのが特長。定番のホイップクリームやチョコレートソースのほか、シナモンパウダー・ヘーゼルナッツシロップなどで風味を変えたり、マシュマロを浮かべたりしてスイーツドリンクとして楽しめます。
4.美味しいコーヒーをお家で作ろう!
4つのコーヒーの違いは分かりましたか?いろんな味わい方ができるので、せっかくなら本格的に美味しく飲みたいですよね!
お家でなら、あなた好みのコーヒー豆が使えて、割合やトッピングなども自由にアレンジできます。自分の都合の良いタイミングで、ゆっくりと味わえるのも魅力的!
では、コーヒー豆から作る美味しい淹れ方をそれぞれ紹介しますね。
■カフェオレ
【材料】
・コーヒー豆
・ミルク
・水
【準備道具】
・コーヒードリッパー
・金属製フィルター
・コーヒーサーバー
・ケトル・ポット
・マグカップ
・火(コンロ)
【手順】
1.コーヒー豆をコーヒーミルで挽く
2.お湯を多めに沸かす
3.マグカップに沸騰したお湯を少量入れて温め、注いだカフェオレを冷めにくくする
4.金属製フィルターをコーヒードリッパーにセットし、コーヒー粉を平らに入れる
5.お湯を少し注いで蒸らし、約3回に分けてやさしく注ぐ
6.ミルクを60℃程度に温める
7.ドリップコーヒーと半分ずつになるよう合わせる
8.完成
【美味しくなるポイント】
ドリッパ—に入れるフィルターは、ペーパーフィルターが一般的ですが、カフェオレには金属製フィルターがおすすめ。抽出した液体にコーヒーの油分が残せるので、ミルクと相性の良いコーヒーオイルが味わえます。
コーヒー豆は、浅煎りの焙煎でさっぱりさせるよりもシティロースト以上の深煎りで。「そのまま飲むには少し濃いかな?」くらいの濃度でドリップ抽出しましょう。ミルクは、温めすぎると風味が飛ぶので沸騰しないように気をつけてくださいね。
■カフェラテ
【材料】
・コーヒー豆
・ミルク
・水
【準備道具】
・エスプレッソマシン
・マグカップ
【手順】
1.コーヒー豆をコーヒーミルで挽く
2.お湯を沸かす
3.エスプレッソマシンにお湯とコーヒー粉をセットする
4.マグカップにエスプレッソを抽出する
5.ミルクピッチャーに冷たい牛乳を入れフォームドミルクを作る
6.エスプレッソの上に注ぎ入れる
7.完成
【美味しくなるポイント】
コーヒー豆は極細挽きにし、コーヒー粉をセットするときはやさしくぎゅっと押し込まないように注意。お湯は、メーカーの機種によって適切な温度があるので、お使いのエスプレッソマシンに合わせて設定しましょう。
お湯の温度・量はエスプレッソの濃度に影響し、高くて少ないほど濃くなります。ミルクは、沸騰しないように注意し、ピッチャーが60~65℃程度まで熱くなったら完成。厚さは2mmほどが良いといわれています。
■カプチーノ
【材料】
・コーヒー豆
・ミルク
・水
【準備道具】
・エスプレッソマシン
・マグカップ
【手順】
1.コーヒー豆をコーヒーミルで挽く
2.お湯を沸かす
3.エスプレッソマシンにお湯とコーヒー粉をセットする
4.マグカップにエスプレッソを抽出する
5.ミルクピッチャーに冷たい牛乳を入れフォームドミルクを作る
6.エスプレッソの上に注ぎ入れる
7.完成
【美味しくなるポイント】
カフェラテの手順と基本は同じですが、カプチーノのミルクは多めに入れて、注ぐ際に泡の層を厚く作るのがコツ。厚さ1cmほどが良いといわれています。
■カフェモカ
【材料】
・コーヒー豆
・ミルク
・水
・チョコレートソース
【準備道具】
・エスプレッソマシン
・マグカップ
【手順】
1.マグカップにチョコレートソースを入れる
2.コーヒー豆をコーヒーミルで挽く
3.お湯を沸かす
4.エスプレッソマシンにお湯とコーヒー粉をセットする
5.マグカップにエスプレッソを抽出する
6.ミルクピッチャーに冷たい牛乳を入れフォームドミルクを作る
7.エスプレッソの上に注ぎ入れる
8.チョコレートソースをかける
9.完成
【美味しくなるポイント】
こちらも、カフェラテと手順は同じ。カプチーノよりも、さらにスチームドミルクを多めに注ぎ入れましょう。最後に、チョコレートソースやホイップクリームなどの好きなトッピングをして楽しんでくださいね。
5.アレンジレシピでもっと楽しもう
基本の美味しい淹れ方のほかにも、シロップやトッピングなどをプラスすれば、あなただけのオリジナルドリンクが作れます。
例を簡単に紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。
■塩キャラメル・カフェオレ
【材料】
・レギュラーコーヒー|80cc
・ミルク|100cc
・塩キャラメルシロップ|2プッシュ
・ホイップクリーム|適量
【作り方】
1.カップにレギュラーコーヒーを注ぐ
2.ミルクを入れる
3.シロップを混ぜ、ホイップクリームをトッピングする
4.完成
■バニラカフェオレ
【材料】
・レギュラーコーヒー|80cc
・ミルク|100cc
・バニラシロップ|2プッシュ
・ホイップクリーム
【作り方】
1.カップにレギュラーコーヒーを注ぐ
2.ミルクを入れる
3.シロップを入れて混ぜる
4.ホイップクリームをトッピングする
5.完成
■マロンラテ
【材料】
・エスプレッソ|40cc
・ミルク|100cc
・マロンクリーム|大さじ1~2
【作り方】
1.温めたミルクにマロンクリームを入れ、泡だて器でよく混ぜる
2.カップにレギュラーコーヒーを注ぐ
3.1を入れる
4.完成
■ソイラテ
【材料】
・エスプレッソ|30cc
・豆乳|180cc
【作り方】
1.カップにエスプレッソを注ぐ
2.ミルクピッチャーに冷たい豆乳を入れ、スチームする
3.エスプレッソに軽く泡立った豆乳を注ぐ
4.お好みで、シナモンパウダー等をふりかける
■フラッフィ・カプチーノ
【材料】
・エスプレッソ|30cc
・スチームドミルク(泡多め)
・コーヒーシロップ|2プッシュ
・ホイップクリーム|適量
【作り方】
1.カップにエスプレッソを注ぐ
2.泡たっぷりのフォームドミルクを入れ、ふわふわ感を出す
3.ホイップクリームをトッピングする
4.完成
■カプチーノ・コン・シナモン
【材料】
エスプレッソ|30cc
スチームドミルク|180cc
シナモンシロップ|1~2滴
【作り方】
1.カップにエスプレッソを注ぐ
2.多めに泡立てたスチームドミルクを入れる
3.シナモンシロップをかける
4.お好みで、シナモンスティック・シナモンパウダーをトッピングする
5.完成
■ホワイトチョコ・モカ
【材料】
エスプレッソ|30cc
ホワイトチョコレートシロップ|15cc
スチームドミルク|18cc
ホイップクリーム|適量
【作り方】
1.ホワイトチョコレートシロップをカップに注ぐ
2.エスプレッソを入れ、軽く混ぜる
3.スチームドミルクを作り、エスプレッソに注ぐ
4.ホイップクリームをトッピングする
5.完成
■チョコバナナ・モカ
【材料】
・エスプレッソ|30cc
・スチームドミルク|180cc
・チョコレートソース|15cc
・バナナシロップ|1~2滴
【作り方】
1.カップにエスプレッソを注ぐ
2.スチームドミルクを入れる
3.バナナシロップをふりかける
4.完成
6.飲み分けて素敵なコーヒーライフを
カフェオレ・カフェラテ・カプチーノ・カフェモカ。似ているようで、コーヒーの種類や淹れ方、ミルクの温め方などどれも違うことがわかりました。
寝起きで苦みの強いコーヒーが飲みたいときは、エスプレッソにミルクを入れたカフェラテやカプチーノを。
おやつのタイミングや甘いもので疲れを癒やしたいときは、ホイップクリームやチョコレートソースなどをトッピングしたスイーツドリンクとして。
見た目や味を想像するだけでも、なんだかワクワクしてきませんか?
お家でコーヒー豆から作れば、香りも味も極上のものに!そのときの気分や時間帯で飲み分けながら、毎日素敵なコーヒーライフを送ってくださいね。