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バーテンダーが提案!おうちでできる最新コーヒーカクテル

アイリッシュコーヒーやカルーアミルクに代表されるコーヒーカクテル。コーヒーそのものやコーヒーリキュールを使ったカクテルのことを指しますが、昨今、世界のバーシーンで一大トレンドとなっているのをご存じでしょうか。

コーヒーカクテルに詳しい銀座「南風楼」のバーテンダー・小野哲嗣さん曰く「スタンダードなコーヒーカクテルに加え、近年はブラッシュアップされた自由でユニークなコーヒーカクテルが生まれています。もともとは数年前に海外でコーヒーカクテルが注目され、とあるカクテルコンペティションで日本人バーテンダーがコーヒーカクテルを披露したことで日本でも話題にのぼるようになりました。最近ではバリスタを対象としたコーヒーカクテルのセミナーも開催されています。」とのこと。

今回は、おうち時間に手軽に楽しめる最新コーヒーカクテルのレシピを小野さんに考案していただきました。

1.教えていただいたのは……バーテンダー・小野哲嗣さん

四川料理をベースに、ベトナムの香りを漂わせる独創的な高級中華を提供する銀座「南風楼」のバーテンダー小野哲嗣さん(TETSU-G)。学生時代、トム・クルーズ主演の映画「カクテル」に感銘を受け、この道に入って25年。地元・大分のオーセンティックバーを皮切りに、横浜や都内のバーで研鑽を積みながら、酒類メーカーやインポーターのイベント等で、イベントバーテンダーとしても活動。様々なドリンクの開発に携わり、コーヒー店で提供する焙煎された豆の選定を行っていた経験もあるため、コーヒーカクテルへの造詣も深い。

2.初級編:深煎りコーヒーで作る、当サイトのオリジナルカクテル「Coffee Town」

当サイト名称のオリジナルカクテル「Coffee Town(コーヒータウン)」は深煎りコーヒーの豊かな甘味と苦味を存分に楽しめる大人のためのカフェモカ。通常ドリップする際に使用する豆を倍量使い、濃厚な部分だけを抽出。少量のチョコレートが入ったホットカクテルです。

【材料】

・ハンドドリップで淹れたコーヒー 100㏄(深煎りの豆を20g使用)
・ビターチョコレート 5g
・ウイスキー 20cc
・ホイップクリーム 適量

【作り方】

1. ハンドドリップで100㏄のコーヒーを抽出する
2. 1に、溶かしたビターチョコレートとウイスキーを加える
3. 最後にホイップクリームを浮かべる。

【小野さんからのおすすめ&ワンポイント】

コーヒー豆は深煎りのコロンビア、ウイスキーはアランシェリーカスクがおすすめ。アランシェリーカスクは、スペインの酒精強化ワイン、シェリーの熟成樽を使って熟成したスコッチウイスキーで、チョコレート、レーズン、マンダリンオレンジ、スパイスなど、シェリー樽由来のリッチなフレーバーが、コーヒーやチョコレートと調和し、高貴なスイーツのような味わいが楽しめます。クリームを少しずつ溶かしながら、ゆったりと楽しみたいホットカクテルは、夜の寛ぎタイムにもぴったりです。

3.上級編:浅煎りコーヒーで作る、華やかなカクテル「Parfums de Ethiopie」

「Parfums de Ethiopie(パルファム ドゥ エチオピア )」は浅煎りのエチオピアコーヒー豆を使ったコーヒーカクテル。浅煎りの豆の爽やかさとフルーティさを広げるイメージで、オレンジジュースとトニックウォーターを使いました。

【材料】

・ジンで抽出した浅煎りのコーヒー 30cc
・オレンジジュース 15㏄
・トニックウォーター 60cc

【作り方】

1.上の写真のように透過式の水出しドリッパーを使い、ジンでコーヒーを抽出する(参考レシピ:浅煎りの豆 50g、ジン 600cc)
2.1で抽出したコーヒー30ccにオレンジジュースとトニックウォーターを加え、軽くかき混ぜる
3.好みでベイクドオレンジをトッピングする
 ※ベイクドオレンジの作り方
 薄くスライスしたオレンジを一晩砂糖水に漬け、140度のオーブンで2時間ローストする。

【小野さんからのおすすめ&ワンポイント】

コーヒー豆は浅煎りのエチオピア、ジンはサイレントプールジンがおすすめ。挽いた豆をジンで抽出する際、浸漬式にすると味のバランスが崩れるので、透過式で行います。オレンジジュースとトニックウォーターの爽やかさが際立つ一杯。食前酒・食中酒としても秀逸で、昼間から深夜まで様々なシチュエーションでオールマイティに楽しめるカクテルです。

4.プロの技が光る個性的なコーヒーカクテル「mùa hè」

最後に、プロの技が光るコーヒーカクテルを小野さんに紹介してもらいました。それがベトナムのコーヒーを使った「mùa hè (ムアへ)」です。

mùa hèとは、ベトナム語で“夏”という意味で、ベトナムの夏の暑さを吹き飛ばすような、爽やかな味わいのカクテルです。ほろ苦さとスパイシーな香りが特徴のベトナムコーヒーに、ハーブリキュールのアブサンと、レモンジュースで爽やかさと酸味をプラス。さらにダークラムとサトウキビシロップでキャラメルのようなコクと甘みを。ハーブやスパイス、かんきつの香りに、苦みと甘みが重なる複雑でエキゾチックな味わいは、食前酒にもぴったりです。

「mùa hè」は小野さんがバーテンダーを務める銀座の「南風楼」でオーダーが可能。ベトナム料理のフォーや揚げ春巻きと合わせると、素晴らしいハーモニーを奏でます。

5.おうち時間にぜひためしてみてはいかが?

柑橘やベリーなど様々なフレーバーを持つコーヒーは、お酒との組み合わせ次第で味わいの可能性が無限に広がるポテンシャルを秘めた素材。コーヒー好きもお酒好きも、新たな美味しさ・楽しみ方に出会えること請け合いです。自宅にあるコーヒーとお酒で自分だけの味をクリエイトしてみるのも一興。おうち時間を格上げしてくれるコーヒーカクテル、ぜひ試してみてはいかがでしょう。

【撮影協力】

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文:尾崎美鈴  写真:松島星太

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