イチオシ情報

スウェーデンのコーヒーブレイク、FIKA(フィーカ)とは?

FIKA(フィーカ)は、「甘い物と一緒にコーヒーを楽しむ」というスウェーデンの文化のこと。スウェーデンの人々は仕事の合間など、日常的にFIKAの時間をもうけているのだそう。この記事では、FIKAの概要や特徴、定番のお菓子や楽しみ方などを紹介します。

1.スウェーデンで愛されているFIKA(フィーカ)とは?

FIKA(フィーカ)は、「甘いものと一緒にコーヒーを楽しむ」というスウェーデンの文化のこと。FIKAの概要や語源、FIKAの効果を紹介します。

スウェーデンのコーヒー文化・FIKAの概要

FIKAは、スウェーデン語でコーヒーを意味する「kaffi」が語源と言われています。その名のとおり、FIKAではコーヒーと甘いお菓子を準備し、家族や同僚、パートナーなどと一緒に時間を過ごします。午前10時頃と午後3時頃に、15分程度のFIKAタイムを設けることが多いそうです。

スウェーデンでは多くの企業が勤務時間中にFIKAを設けています。FIKAの時間は仕事から離れ、社員同士でコミュニケーションをとりながら、FIKAの時間を楽しみます。

スウェーデンのほかにも、デンマークのHygge(ヒュッゲ)やフィンランドのKahvitauko(カハヴィタウコ)、ノルウェーのKoselig(コーシェリ)など、北欧にはFIKAに近い文化が根付いています。

FIKAで生まれる嬉しい効果

仕事中でもFIKAの時間は欠かさない、というスウェーデンの人々。のんびり仕事をしているイメージがあるかもしれませんが、FIKAの時間を設けることで仕事と休憩のメリハリをつけて、効率よく仕事ができるのだそう。スウェーデンの人はあまり残業をしない、と言われていますが、「FIKAの時間はしっかり休み、就業時間はしっかり働く」を実践しているからかもしれません。

またFIKAの時間は、同僚や仲間との自然なコミュニケーションを生み出す効果も。FIKAでは週末の予定や趣味の話など、仕事から離れたトピックについて話すのだとか。普段はあまり関わらない人とのコミュニケーションの機会を得ることができ、仕事を円滑に進めることにもつながります。

2.FIKAで飲まれているコーヒーとは

一人当たりのコーヒー消費量が世界一の北欧では日常的にコーヒーを飲む習慣があります。FIKAを楽しむ文化のあるスウェーデンでは、浅煎りでさっぱりしたコーヒーが好まれる傾向にあるのだそう。

ですがFIKAの重要なポイントは、仕事や家事などから離れてリラックスし、その時間を楽しむこと。FIKAのコーヒーは浅煎りでなければならない、というような決まりはなく、深煎りを含め人それぞれで好みのコーヒーを楽しんでいます。

3.FIKAでよく食べられている定番のお菓子

FIKAに欠かせないのは、コーヒーと相性のよい甘いお菓子。スウェーデンの人々に愛されるFIKAの定番お菓子をご紹介します。

緑のマジパンが特徴的なプリンセスケーキ

鮮やかな緑の見た目が特徴的なプリンセスケーキは、スウェーデンの伝統的なお菓子のひとつ。表面の緑色はマジパンで、中には生クリーム・カスタードクリーム・ベリーのジャムが入っています。

北欧ではポピュラーなシナモンロールやカルダモンロール

北欧で広く愛されているシナモンロールやカルダモンロールはFIKAにもよく登場します。スウェーデンではKanelbulle(カネールブッレ)と呼ばれ、アメリカのシナモンロールよりも噛みごたえのある生地が特徴です。

「掃除機」と呼ばれる不思議なお菓子

一口サイズの円柱状のお菓子、プンシュルッレもFIKAの定番です。細長い緑の生地の両端にチョコレートがコーティングされており、ちょっと不思議な外観が特徴的。形がスウェーデンの掃除機に似ていることから、「掃除機」を意味するダムスーガレ(Dammsugare)とも呼ばれています。

手軽に食べやすい小さなクッキー

軽くつまみやすい、小さなクッキー類もよくFIKAに登場します。このような一口サイズのクッキー類は「小さなお菓子(Småkakor)」と呼ばれ、スウェーデンのカフェや洋菓子屋さんで販売されています。中央にラズベリージャムの入ったハッロングロットルや、周りが縁取りされたブリッセルケックスなど、見た目にも楽しいクッキーを1個単位で購入できるので、手軽に用意することができます。

季節ごとのお菓子を取り入れることも

季節やイベントにあわせたお菓子を用意することもあるのだとか。とくにクリスマスシーズンである12月のFIKAには、ジンジャークッキーやサフラン味のパン、ルッセカットが好まれています。

4.FIKAの楽しみ方

スウェーデンの人が日常的に行なっているFIKA、ぜひ取り入れてみませんか? FIKAの楽しみ方やFIKAをより豊かにするアイデアをご紹介します。

FIKAの作法

  1. たっぷりのコーヒーと、甘いお菓子を用意する
  2. 仕事の手を止めて、仲間と集まり一緒にコーヒーとお菓子を楽しむ
  3. 仕事をおこなうエリアから少し離れた場所で実施する

FIKAをより豊かにするアイデア

仕事や家事から離れて行うFIKAは、ぜひテーブルウェアにもこだわってみてください。北欧の食器で揃えてみたり、絵柄が素敵なクロス・ナプキンなどを用意してみると、見た目からもFIKAタイムを楽しむことができます。

職場などでFIKAを行う場合は、いつも話さない人と話す絶好のチャンス。他のチームや部署の人に声をかけてみてもいいですね。季節のお菓子を用意したり、おすすめのお菓子を持ち寄ったりすると、コミュニケーションのきっかけになるかもしれません。

また、お菓子に合わせた風味のコーヒーを飲んだり、さまざまなコーヒーの淹れ方や飲み方を試したり、コーヒーにこだわってみるのも楽しいですよ。

ご自身のスタイルに合わせて、ぜひFIKAタイムを取り入れてみてください。

【関連リンク】

関連するコラム記事

  • Twitter
  • Facebook
  • LINE

コーヒーコラムトップへ戻る

コーヒーサミットオンライン