カフェによってコーヒーの味が全く違うのはなぜだか知っていますか?淹れ方にもよりますが、使っている コーヒー豆とその製造方法が違うことによるものです。コーヒー豆の種類はとても多く、産地や標高によって味が異なります。また焙煎方法や粉砕方法によっても変わってきます。今回はコーヒーの味が変わる理由や定番のコーヒー豆の特徴、コーヒー豆を選ぶときのポイントを詳しくご紹介します。
1.コーヒー豆の種類について解説
コーヒーの味が違う要因の一つは、使っているコーヒー豆が違うことによるものです。ここではコーヒー豆について詳しく紹介します。
1-1.コーヒー豆の種類は大きく分けて2つある
日本で手に入る一般的なコーヒー豆の品種は、「アラビカ種」と「カネフォラ種(ロブスタ)」の二種類に分かれます。
・アラビカ種のコーヒー豆とは
日本で手に入るコーヒー豆のおよそ6割がアラビカ種。アラビカ種は代表的なところではアフリカのエチオピア原産のコーヒー豆で、花のような香りと強い酸味が特徴です。高地で栽培されており、栽培条件を選ぶため栽培には手間がかかる品種です。
・カネフォラ種(ロブスタ)のコーヒー豆とは
カネフォラ種(ロブスタ)のコーヒー豆は、独特の風味があるためブレンドコーヒーとして使われることが多い品種です。低地で栽培されており、栽培条件を選ばないため栽培が簡単で比較的安価で取引されています。
1-2.ストレートかブレンドでも味が変わる
コーヒーはコーヒー豆の品種や産地だけでなく、ブレンドなのか、ストレートで淹れているのかで味が大きく変わります。「ストレートコーヒー」は、豆そのものの風味やおいしさを楽しむことができますが、クセの強いコーヒー豆の場合、クセが全面的に出てしまいますのでおいしく淹れるのが難しい場合もあります。
それに対してブレンドコーヒーは、それぞれのコーヒー豆のクセをまろやかにしてくれるような豆を混ぜることができます。それにより相乗効果でコーヒー豆のおいしさがアップし、バランスの良いコーヒーを淹れることができるのです。
1-3.専門家によってランク付けがされている?
牛肉などにも格付けがあるように、コーヒー豆にも格付けがあり、生産国毎に欠点数、サイズ、標高、カップテストなど物差しが異なるため、表記方法は統一されていません。
欠点数による格付けは、欠点数が多いほどランクが下がります。欠点数とは、生豆1ロットあたり300gの中に含まれている異物や欠点豆の割合のこと。欠点豆と呼ばれるものの中には、虫食いのある豆や砕けたもの、未成熟の豆や発酵が進んだものなどがあります。
2.コーヒー豆を選ぶ時のポイントは?
自分の好きなコーヒー豆で美味しいコーヒーを毎日飲めたら最高ですよね。しかし数多くあるコーヒー豆の中から、美味しいのをどのように見つければ良いのか分からないという方も多いのではないでしょうか。ここからはコーヒー豆の選び方のポイントをご紹介します。選び方のポイントをおさえれば、きっと美味しいコーヒー豆が見つかることでしょう!
2-1.コーヒー豆の産地を確認する
全世界のコーヒー豆の産地を大きく分けると中南米、アフリカ、アジアの3つの地域に分けることができます。中南米のコーヒー豆の産地で最も有名なのは世界最大のコーヒー豆の生産国ブラジル。さらにはコロンビア、グアテマラ、コスタリカなど、またジャマイカの「ブルーマウンテン」も高級なコーヒーとして有名です。
アフリカでは、タンザニアの「キリマンジャロ」が有名。その他にもコーヒー発祥の地として知られるエチオピアの「モカ」も有名なコーヒー豆の産地です。アジアでは、インドネシアのスマトラ島の「マンデリン」、ジャワ島の「ジャワロブスタ」などが有名で、インドネシアは世界第4位のコーヒー生産国にもなっています。
こういった世界各国のコーヒー豆を使ったコーヒーを飲み比べて、自分好みのコーヒーを探してみるのもおすすめです。
2-2.煎り度合いはどれくらいなのか
コーヒー豆は生豆を煎ることで、コーヒー豆に含まれる成分から香りや苦み、酸味、甘味などの独特の風味を引き出します。このような焙煎度合いによって同じ生豆でもさまざまな味を引き出すことができるというのもコーヒーの魅力のひとつ。
焙煎度合いは大きく分けて「浅煎り」、「中煎り」、「深煎り」の3つに分けることができます。浅く煎ったものほど酸味が強く、深く煎ったものほど苦みを強く感じることができますので、焙煎度合いによってコーヒー豆を選ぶのも良いでしょう。
2-3.単一のコーヒー豆なのか複数のコーヒー豆なのか
お店では、単一のコーヒー豆だけでなく、複数のコーヒー豆を合わせたものが売られています。組み合わせにはこれといった決まりがなく、お店によってさまざまな味のコーヒー豆が売られていますので、自分好みのブレンド豆が売られているお店を見つけるのもおもしろいかもしれません。
3.これだけは知っておきたい!定番のコーヒー豆は?
最後は定番のコーヒー豆を3つご紹介します。世界中で飲まれている定番のコーヒー豆で、最低限知っておきたいコーヒー豆です。どのコーヒー豆を選ぼうか迷ったときは、まずはこの3つを試してみましょう。どれも飲みやすいのでおすすめです。
3-1.独特の味が特徴的なモカ
コーヒー発祥の地と言われているエチオピアで栽培されている「モカ」は、世界でもっとも古いコーヒー豆のブランドとも言われています。爽やかでフルーティーな酸味があり、甘味とコクも感じることができます。
特にエチオピアのイルガチェフという村で獲れるコーヒー豆は、フルーツのような香りが高く評価されており、世界中で人気を博しています。
3-2.スマトラ島が由来のマンデリン
世界第4位のコーヒー生産国インドネシアの有名なコーヒー「マンデリン」。インドネシアで栽培されているコーヒー豆のほとんどは安価なカネフォラ種(ロブスタ)のため、アラビカ種のマンデリンの生産量は少なく、希少性の高いコーヒー豆になっています。
芳醇な香りとコーヒーらしい苦みとコクを感じることができ、ひとことでマンデリンと言っても品種や農園によって香りが異なるため多様性を楽しむこともできます。
3-3.コーヒー豆の大定番!ブラジルサントスno.2
世界一のコーヒー豆の生産量を誇る国がブラジルです。ブラジルのコーヒーの特徴はほどよい酸味と苦み、そして香り高さ。品質も高品質なコーヒー豆が多く、価格もリーズナブルなことから世界中で愛されています。
「ブラジルサントスno.2」の「no.2」は生豆の等級を表すもの。300gの生豆の中に欠点数4点以内のものをno.2と評価しており、欠点数0というのはほとんどありえないため、ブラジルではno.2を最上級としています。
「サントス」はコーヒーを輸出する港の名前です。
4.初心者には定番のコーヒー豆がおすすめ!
コーヒー豆はコーヒーを淹れる上でとても大事なことは当然のことです。コーヒー豆によって味わいが全く違ってくるので、色々なコーヒー豆を試してみるとよいでしょう。コーヒー豆は専門店でもスーパーでも手に入りますので、ぜひ自分のお気に入りのコーヒー豆を見つけてください。毎日お気に入りのコーヒー豆で美味しいコーヒーが飲めたら素敵ですよね!