映画、ドラマ、バラエティ番組と多方面で活躍するYOUさん。洗練されたファッションと独特の甘くかすれた声でズバッと本質を見抜く小気味よいトークは、女性がほれる女性像。
実は大のコーヒー党でもあるYOUさんに、コーヒーの楽しみ方を伺いました。
1.コーヒーの最初の記憶は、休日のお父さん
いつからコーヒーを飲んでいるんだろう。はっきりと覚えていませんが、小さいとき、父が自宅でドリップするのを見ていた記憶はありますね。「今日はこのカップにしようかな」なんて言いながら、楽しそうに淹れていて。子どもながらに、「コーヒーの香りっていいな」って思っていました。
そんな記憶があるからなのか、ちょっとすてきな珈琲店でバイトをしていたこともあります。そこは常連のお客様には専用のカップを置いてあるようなお店で、当時、コーヒー1杯で800円くらい。「豆を蒸しながら淹れるんだよ」って習って、お客さまにもお出ししていましたよ。楽しかったですね。
ときどき自宅でコーヒーを淹れるときは、そのときに習得した珈琲店仕込みのワザでドリップ。うちに遊びに来た友達に淹れてあげたりしてました。
コーヒーメーカーもありますが、やはり自分でゆっくり淹れるのは気分がよかったりしますよね。
2.バンド時代は水代わりにコーヒーを
バンドをやっていたときは、もうやばかったですね。朝から晩まで、ずっとコーヒー。若いときは、水とか飲まなかった(笑)。
コーヒーとお酒ばかり飲んでいたバンド時代は、もう本当に1日のコーヒー消費量がどのくらいだったのか、見当もつきません。緑茶や紅茶はあまり飲もうとしなかったから、やっぱり私はコーヒーの味が好きなんでしょうね。
酸味が強いものよりは、苦味が深いものが好き。ただ、豆にこだわりがあるわけではなくて、お店で出していただいたらどんなコーヒーもおいしいなぁと(笑)。
とはいえ、最近のお気に入りは、健康を意識して豆乳ラテ。豆乳自体はあんまり好きではないのですが、体にいいからできるだけ飲もうと思っていて。コーヒーに入れると、おいしくいただけるのは発見でしたね。
4.各地に行きつけの喫茶店をキープ!
台本を覚えるときは、必ず喫茶店に行ってコーヒーを飲みながらブツブツやっています。家だと集中できなくて、絶対に喫茶店! お金を使って集中するんです(笑)。
今どきのおしゃれなカフェより、おばちゃんが迎えてくれるような昔ながらの喫茶店が好きですね。おなかがすいたら、ちょっと軽食をいただいたりしながら、ひたすらブツブツ台本を覚えています。
よく行く場所には、必ず行きつけの喫茶店がありますよ。たとえば赤坂ACTシアターに行くときはココ、下北沢の本多劇場だったらここ、池袋の芸術劇場ならここ、というふうに、迷わず行ける喫茶店をキープしてます。
そして劇場に入る前や休憩時間に喫茶店に寄って必ずコーヒーを一杯。これがルーティンになっていますね。喫茶店で一服する時間も込みでスケジュールを立てているんです、私。サササーって、まったくムダのない動きをしますから(笑)。
最初はネットで検索したりもしますが、「ここだ!」というお店を見つけたら、一途。一生、通いつめます。
ゆっくりコーヒーを飲めて、考え事ができて、時間をつぶせて。実は、地方にもお気に入りの喫茶店がいくつかあります。そう考えると、コーヒーと喫茶店はもはや私の生活の必需品、ですね。
5.将来の夢は喫茶店のママ
いつか喫茶店をやろうと思ってます。カフェじゃなくて、喫茶店ですよ。
タバコが吸えて、漫画もおいてあったりする、気さくな場所。夏の暑い日、サラリーマンが「おばちゃん、アイスコーヒーちょうだい!」って飛び込んでくるような、そんなお店を開くのが夢です。
おいしいコーヒーを出して、ナポリタンとか、ひととおりの喫茶店ごはんも準備するつもり。構想は固まってます。
でも、コーヒーは私じゃなくて、別の人に淹れてもらおうかな。おいしいコーヒーが淹れられる人にまかせて、私はにこにこカウンターに立っている(笑)。楽しそうでしょ。
6.コーヒーも喫茶店も生活の一部
YOUさんの毎日に欠かせないコーヒーと喫茶店。朝起きて顔洗うように、移動中、お仕事中とごく自然に傍にあることがうかがえます。遠くない将来、どこか懐かしい喫茶店で「いらっしゃい」とお客さまを迎えるYOUさんの姿が見られるかもしれませんね。
photos:鈴木江実子 text:浦上藍子 hair&make-up:諏訪部留美(Air Notes.)