コーヒー豆には賞味期限があるのをご存知でしょうか?インスタントや缶コーヒーなど、市販で売られている簡単に飲めるものには大抵の場合賞味期限が記載されています。ですが、量り売りされているコーヒー豆には賞味期限の記載がないものも多いため、いつまで飲めるのか悩んでしまうという方もいるのではないでしょうか。ここでは、コーヒー豆の賞味期限や保存方法、賞味期限切れのコーヒー豆の活用術をご紹介します。
1.コーヒー豆の賞味期限はどれくらい?
一口にコーヒー豆と言っても、その状態はさまざま。状態や環境によっても、コーヒー豆の賞味期限は異なってきます。まずは、一般的なコーヒー豆の賞味期限を、よくあるケース別に調べていきましょう。
未開封の場合
コーヒー豆の賞味期限は、焙煎度や焙煎方法によっても変わるため、一概にこの期間と明言できません。ですが、ほとんどの場合、約1ヶ月から1年の間であると考えて良いでしょう。
袋などに賞味期限の記載がある場合は、ギリギリまで置いておかずに記載されている日付よりも早く飲むことが望ましいです。もし記載がない場合は、購入してから1ヶ月以内に飲み切るようにすると味の劣化を感じにくいでしょう。
覚えておきたいのは、コーヒーは焙煎直後から状態が変化していくということ。これは、どのコーヒー豆にも共通して言えることです。そのため、未開封だからと長期間放置せず、飲み切れる量を定期的に小まめに買う方が、新鮮で美味しいコーヒーを楽しめるでしょう。
コーヒー粉の場合
コーヒー豆を挽いて粉にしてある場合は、美味しく飲める目安は約14日程度とされています。思っていたより短いと驚かれた方もいるのではないでしょうか。
粉砕されているコーヒー豆は空気に触れやすいため、劣化が早い傾向にあります。そのため、粉にしたコーヒーを購入した場合は、なるべく早く飲むことが理想的と言えるでしょう。
コーヒー粉は手軽で楽ではありますが、なるべく長く保存しておきたいときはコーヒー豆を挽いた状態ではなく、そのままのものを購入することをおすすめします。
開封済みの場合
一度開封してしまったコーヒー豆は、絶対に長期間放置しないことを心掛けましょう。開封済みのコーヒー豆は湿度などの影響を受けやすく、どんどん劣化が進んでしまいます。劣化が進むと風味や香りが損なわれてしまい、美味しく飲むことができなくなってしまうのです。
たとえ正しい保存をしていたとしても、なるべく早く飲むに越したことはありません。コーヒー豆の場合は1ヶ月以内、粉は7日以内を目安に飲み切ってしまうようにしましょう。
2.コーヒー豆の保存方法
賞味期限を意識するのはもちろん大切ですが、保存方法によってもコーヒー豆の鮮度は大きく変わります。ここからは、自宅で保存する際に気を付けておきたいポイントを見ていきましょう。
注意するポイント
コーヒー豆を保存する際に気をつけるべきポイントは4つ。「温度」「湿度」「光」「酸素」です。これら4つの要素は、きちんと対策しないとコーヒー豆を変化させて味を損なってしまう可能性が高くなります。
そのため、コーヒー豆を保存する場所は、直射日光の当たらない冷暗所を選ぶようにしましょう。蓋がしっかりと閉まる密閉容器に入れることも重要です。また、保管場所は温度変化や湿度にも注意する必要があります。
なるべく温度変化が少なく、湿気のこもりにくい場所で保存してあげることで、コーヒー豆の劣化スピードを遅くすることが可能です。
「常温、冷蔵、冷凍」最適はどれ?
冷蔵庫や冷凍庫で保存すると長持ちすると聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。基本的に、1週間程度で飲み切るのであればコーヒー豆は常温保存をしても全く問題はありません。飲み切るのにそれ以上かかりそうな場合は、冷凍保存をすると良いでしょう。
ただし、冷凍保存をする際にも注意点があります。冷凍庫内の臭い移りや湿気の影響を受けてしまう恐れがあるので、保存する際はしっかりと密閉できる容器に入れるようにしましょう。
また、再度使用する場合にも注意点があります。冷凍庫から出してすぐに開封してしまうと湿気が吸着しやすいだけではなく、冷たいままでコーヒー豆を使用すると、抽出温度が下がってしまいます。そのため、冷凍庫から出したコーヒー豆を使用する際は、時間を置いて常温に戻してから開封するようにしましょう。
容器にも注目を
コーヒー豆を保存する容器にも注目してみましょう。
瓶やプラスチック容器は、密閉性の高さが特徴的。ただし遮光性はないため、保存は紫外線が当たらない場所にしましょう。コーヒーを取り扱うお店でも使用されることが多いアルミ製のチャック付きバッグは、密閉性にも遮光性にも優れています。ただし、薄いものは引っ掛けて破れたり穴が開いたりしまう恐れがあるので、取り扱いには注意が必要です。
缶の容器は遮光性には優れているのですが温度変化や湿気の影響を受けやすい傾向にあります。長めに保存する際には、避けた方が無難と言えるでしょう。ご家庭にあることも多いチャック付きの透明バッグは、透明であるため遮光性はありません。ですが、中の状態が見えるため冷凍保存には適しています。
容器それぞれに特徴があるので、保存期間やコーヒー豆の量に合わせて最適なものを選んでみてくださいね。
3.期限切れコーヒーの活用術
十分に注意しているつもりでも、うっかり長期間放置してしまうこともありますよね。コーヒー豆は飲む以外にも活用できる方法がたくさん。飲めないからといって捨ててしまわずに、無駄なく有効活用してみましょう。
消臭剤に利用する
消臭剤は定番の活用方法と言えるでしょう。袋や容器などに入れて、玄関や冷蔵庫、トイレといった臭いが気になる場所に置いておきましょう。
賞味期限切れのものはもちろん、コーヒーを飲んだ後の出がらしも消臭剤として利用可能です。出がらしは、新聞紙などに粉を広げて一度乾かしてから使いましょう。
肥料にする
植物を育てている方は、肥料として利用するのもおすすめです。ただし、コーヒー豆そのままの状態ではなく、挽いて発酵させる必要があります。
発酵のさせ方は、市販の堆肥を用意して、堆肥と挽いたコーヒー豆を4:1の割合で混ぜておくだけ。毎日混ぜると、約1ヶ月で肥料が完成します。
虫除けに使用する
コーヒーの香りは虫除けにもなることをご存知でしょうか。コーヒー豆を器に入れ、部屋の隅などに置いておくと虫除け効果が期待できます。ただし、ペットや小さなお子さんがいるご家庭の場合は、誤飲事故が起きないように置き場所などに注意してください。
染料にする
ハンドメイドが好きな方は、コーヒーの色を利用して布などを染めてみるのもおすすめです。しっかり色を付けるにはコーヒーを大量に消費するので、たくさん余っているときは大きなものを染めてみるのも良いですね。手軽にできるので、小さなお子さんがいるご家庭でも挑戦しやすい活用方法です。
雑草除去や凍結防止に
コーヒーの粉を地面にまいて、冬場の凍結防止や滑り止めに活用する方法もあります。まくだけなので、とっても簡単ですね。また、コーヒーに含まれるカフェインとポリフェノールには、雑草の成長を抑制する効果が期待できます。草むしりの後にまいておくと、雑草が生えにくくなるかもしれません。
油汚れに
コーヒーを使って掃除をしてみるのも良いですね。特に有効なのは油汚れ。魚焼きグリルの金網など、コンロ周りの掃除に最適です。使い方は簡単。沸かしたコーヒーをボウルやバケツに淹れ、油を落としたいものを付けておくだけ。コーヒーを淹れる容器が熱で変形しないように注意しましょう。
4.コーヒー豆は飲みきれる量を買おう
コーヒー豆は鮮度が命。焙煎直後から状態が変化していくため、多めに買って長期間保存するより1か月で飲みきれる量を買って保存しておくほうが、美味しさをキープできますよ。正しい保存と適切な量で、鮮度の高いコーヒーを楽しみましょう。
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