コーヒーに必要な器具や知識が揃う
地域密着型の“珈琲問屋”
株式会社 フレッシュロースター珈琲問屋横浜本店 店長 柴崎仁
100種類以上の生豆と4000種類以上コーヒー関連商品を取り揃える、フレッシュロースター珈琲問屋。「美味しいコーヒーの定義は人によって違う」という考えのもと、同社が提案する「価値ある一杯」とは? 横浜本店の店長、柴崎仁氏に話を聞いた。
イタリアでの体験から、気軽に楽しめるコーヒーを提案
フレッシュロースター珈琲問屋が創業したきっかけは、古くからコーヒー文化が根付くイタリアにある。創業者の佐藤光雄氏がイタリアを訪れた1980年代、ミラノやローマの街でイタリア版のカフェと言えるバールにはひっきりなしに人が訪れ、エスプレッソなどのコーヒーを飲んでいた。その光景に感動し、日本とは異なるコーヒー文化に大きな影響を受けた佐藤氏は「日本の人にも気軽にコーヒーを楽しんでほしい」と、1988年に自家焙煎の「フレッシュロースター珈琲問屋」を横浜に創業した。
創業当時のコーヒー豆の価格は100g(約10杯分)が100円。当時はまだ自家焙煎が珍しく、コーヒーは高級品だった。佐藤氏の思い切った価格設定は、「コーヒーを気兼ねなく楽しみ、身近なものに感じて欲しい」という強い想いの表れだった。
創業から約30年。現在は国内外に16店舗を構えている。横浜本店の店長の柴崎仁氏は、ブームになる前からコーヒーに関心を寄せ、もともと同社の宇都宮店に通う客のひとりだった。そのときの店長がとても個性的で、話をするうちにコーヒーがさらに好きになり働きたいと思うようになったという。
コンセプトは、価値ある一杯をあなたに
同社では100種類以上の生豆を仕入れ、お客様の好みにあわせたカスタマイズ焙煎を行う。また抽出器具から家庭用焙煎機まで4000種類以上のコーヒー器具を取り揃えた、まさに、コーヒー問屋となっている。
「価値ある一杯をあなたに」というコンセプトを掲げている同社。人の味覚は十人十色で、美味しいコーヒーの定義は人によって違う、と考えているため、コーヒーの味を決める生豆、焙煎度、挽き方、そのひとつひとつをお客様にあわせてカスタマイズしている。
店内で選べる生豆は、生豆鑑定士・Qグレーダーの有資格者が調達。伝統的な品種やその国ならではの個性的な味わいが現れている生豆を中心に世界中から仕入れている。また昨今では中南米のエルサルバドル、ホンジュラス、コスタリカなどの産地に足を運び、農園から直接買い付けを行っているものもある。
“美味しいコーヒーの定義は人それぞれ
自分好みを探すお手伝いをしたいですね”
独自仕様のジェットロースターで行う、カスタマイズ焙煎
焙煎は国内のメーカーと共同開発した独自仕様の熱風式焙煎機を使用。100グラムの少量からでも焙煎ができるため、新鮮なコーヒー豆を少しずつお客様に販売できる。
焙煎度合は8段階、挽き方はなんと17段階を用意。パッケージには産地、焙煎度、焙煎時間、焙煎温度、挽き目などを細かく記載したシールを貼っている。このシールは何度も付け外しで可能で、保存用のキャニスターに貼ったり、リピート購入する際のカルテとして持ってくるお客様もいるとのこと。一見何気ないシールだが、実はお客様が自身の好みの味を見つけられるよう、ガイダンスとしての役割を果たしているのだ。
コーヒー離れを打破するオリジナル商品を展開
同社では昨今、生豆や焙煎されたコーヒー豆の販売以外にも、リキッドタイプのコーヒーや、お湯を注ぐだけで簡単に作れるドリップバッグなど、とにかく気軽にコーヒーを楽しめるオリジナル商品の展開にも力を入れている。「こういった商品がコーヒーの入り口的存在となって、若者のコーヒー離れを打開できたら嬉しいです」と柴崎氏。
また、若い世代だけでなく、団塊世代からのニーズがあったカフェインレスコーヒーも20年以上前から展開。横浜本店のある場所は、住宅に囲まれた立地ということもあり、地域密着のお客様の要望をひとつひとつ形にしてきたことが、長く支持されてきた理由と言える。
若者からシニアまで、地域密着店の強み
「地域のお客様に育ててもらって今があります。相談をいただいたり、褒めていただいたり、毎日のようにお話できて楽しいですね」。
店頭では行き交う人々にコーヒーの試飲を配りながら声をかけ、店内では喫茶スペースでお客様にコーヒーを提供。さらにコーヒー豆の販売コーナーでは親身になってお客様の相談にのる柴崎氏。商品もオペレーションも多岐に渡るため仕事量は多いというが、いつでも笑顔を絶やさず店を出て行くお客様に「行ってらっしゃい」と声をかける柴崎氏の表情は地域のお客様への真心が感じられるとても温かいものだった。
Product商品詳細
株式会社 フレッシュロースター珈琲問屋 横浜本店エメラルドマウンテン
(100g)754円(税込)
- 価格は取材時点のものになります
中煎りのコロンビア・エメラルドマウンテンは香りが高く、酸味とコクのバランスが取れた、朝から飲みたくなるテイストのコーヒー。焙煎度はお好みの焙煎度合にオーダー可能。深煎りとの相性も良く、酸味が嫌いな方にも好まれる味わいが人気。
Company会社情報
会社名 | 株式会社 フレッシュロースター珈琲問屋 |
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住所 | 210-0833 神奈川県川崎市川崎区桜本2-32-1 川崎SRC3階 |
電話 | 044-270-1440 |
FAX | 044-270-1447 |
営業時間 | 9:00〜18:00 |
定休日 | 年中無休(元旦を除く) |
HP | https://www.tonya.co.jp/shop/ |